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郷愁 〜弐ノ巻〜

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CLANNAD見てきました。
うぐっ...正直、涙でモニターが見えません。
何故二話連続でアニメの話から始めなくては成らないのか解りませんが、
ベタ展開ながらも頑張ってCLANNADを見てきて善かったなと思いました。


〜前回のあらすじ〜
すっかり多感な時期の勘を取り戻し覚醒したボクと、
相変わらずアナーキーなニコラスの二人は、
モラルやルールに反旗を翻し、熟睡中の真面目なサラリーマン松井の自宅へ、
深夜四時に不法侵入を試みるので在った。


と、いう訳で保土ヶ谷バイパスと246を飛ばし、
ラブホテルの様な外観の松井の自宅マンションに到着。
すっかり善さそうな暮らしをしてやがると妬みを全開に、
二人のフリーターは階段を登る。
ちなみにボクはこの家に来るのは初めてだが、
ニコラスは何度か足を運んでいるらしい。
彼の話に寄れば、松井は不用心にも在宅中は施錠をしないらしい。
理由は、

『ブロンド美女が何かの拍子に迷い込んでくる』

という可能性を強く感じているからだとか。
命と引き換えに愚鈍な夢を抱いたものだ。
迷い込んできたのは奇しくも二人のアナーキーだとも知らずに。
不必要な前向きさに嘔吐が出るぜ。


我々は悠々と松井家に侵入し、まずはお決まりの歯ブラシチェック。
は、汚いので華麗にスルーして松井の寝室へ。
全く気付く気配も無いので取り敢えず添い寝してみる事に。
説得力の在る加齢臭を感じながら2mの逞しい身体に抱かれてみるも、
嫌悪感しか生まれてはこない。
電気を付けると流石の松井も異変に気付き、すぐに目覚めた。
と、同時に力強い抱擁、そして呟いた。

『何故...魔女がここに居る...』

数年振りに再会した友を捕まえて魔女呼ばわり。
そのとっさの判断力に頭が下がる。
ちなみにボクは魔女っ鼻、ニコラスは鷲っ鼻のコードネームで通っている。
松井の腕を払いのけ、大の大人が二人掛かりで殴る蹴るの暴行を加えるも、
松井は毛布に包まって一向に現実を認めようとしない。
仕方が無いのでボク等はコーヒーを涌かし、
その辺に転がっていた松井の朝食で在ろう筈の菓子パンを、
無断で貪った。


空腹も満たされたので、
一服しながらパソコンの中の見られたくなさそうな物を物色していると、
観念したのか松井が2mの身体を起き上がらせた。
座高だけでも1mは固い。
事情を話すと流石は慣れている松井、
すんなりと状況を把握し一言、

『帰れ』

との在り難いお言葉。
どうやら八時には出勤するのでもう少し寝ておきたいらしい。
現在の時刻は早朝五時。
とても爽やかな鳥のさえずりが聞こえてくる。


お構いなしに高級そうなTVでめざにゅ〜を見ながらゴロゴロしていると、
やはりボクも寝ていないので眠たくなってくる。
手際の善いニコラスが布団を(無断で)出してきてくれたので、
少し睡眠を取る事にした。
松井がトイレに立った隙にスコラスがベッドにスライドインし、
完全に自宅の居住権を明け渡した松井は、
頭がおかしくなってしまいゲームの電源を入れる始末。
最新鋭のPS3でバイオハザードのオンラインゲームが始った。


何だか面白そうなので横に成りながら見ていたが、
平日の早朝にインしている輩等極少数の廃人ばかりで、
一向に人数が集まらない。
暫く放置してめざにゅ〜を見ているとどうやら最低限の人数が集まった様子。
ついに戦慄の殺し合いの火蓋が切って落とされた。


最近のゲームの精巧さに感心しながら松井のプレーを見ていたが、
温厚で良識の在る松井がこのゲームに向いている筈も無く、
恋に奥手な性格を感じさせるヘタレっぷりを連発。
プレーした事も無い外野から散々『下手糞』と罵倒されながら、
ついに出勤の時刻を迎えてしまうのであった。


『二度と来るな』と云いながら若干満更でも無い松井を笑顔で送り出し、
結局一睡も出来無かったので少し寝ていたニコラスに運転を任せる事に。
未だに箱根で温泉という誇大妄想を捨て切れない彼を説得し、
手短な清川村の温泉で妥協して貰う事と成った。
ハンドルを握ると人が変わる訳でも別段無いニコラスは、
ボクがうとうとしている間に鮮やかに目的地を通り過ぎ、
宮ケ瀬ダムへと車を到着させた。


もう面倒臭く成ってしまったので黙って車に揺られていると、
次第に道が細くなりヤビツ峠へ迷い込んでしまった。
明らかに一車線の細道にも関らず、不安を他所に対向車が現れた。
何故かタンクローリーが。
何台も。
しかしそこはハンドルを握ると人が変わる訳でも別段無いニコラスの、
華麗なハンドルさばきによって崖に落ちそうに成りながらも危機を免れる。


暫く進むと少し拓けた処に出たので、
車から降りて休憩する事に。
とても神奈川県とは思えない大自然に囲まれながら、
川のせせらぎに心を落ち着かせていると、
近くから新たなせせらぎが聴こえてくる。
ニコラスの十八番、『マーキング』だ。
今迄過去数回の旅の途中で幾度もこの場面に遭遇するが、
何度見ても実に不愉快で在る。


休憩を終え次に辿り着いたのが丹沢大山国定公園。
ここの展望台からの富士山は実に雄大だった。
富士登山のトラウマを思い出しながら車に戻ると、
ニコラスが消えた。
特に気にも成らないので車で横に成っていると、
予想通り『マーキング大』を済ませて来たとの報告。
ちゃんとトイレでしたとの事で少し見直した。


その後も、
自称『峠が抱かれたい漢ナンバーワン』のニコラスの運転により、
何故か無駄に幾つかの峠に迷い込みながら、
温泉に辿り着く事も無く無事下界に帰還した。
何だかんだ不安で眠れないボクは最早、
未だに温泉への夢に固執する彼を、
どう誤魔化して帰宅するかしか考えられなく成っていた。


という訳で眠いので、無駄に次回へ続く...

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Posted at 03:57 | Diary
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